ズデニェク・コシェク
Facebookのフィードで、先月末にズデニェク・コシェク(Zdeněk Košek) が亡くなっていたことを知る。
Zemřel malíř, jenž řídil světové počasí • RESPEKT
「世界の天候をつかさどっていた画家が亡くなった」
ヘンリー・ダーガーやルボシュ・プルニーらと共にアール・ブリュットの代表的な作家として知られていた。コシェクの作品は特異な〈天気図〉である。雲の流れ、風向き、鳥の飛翔、自室の窓から見えるもののながれ――紙に描きとめることですべてを「制御」できると考えていた。
1949年、チェコ北部のドゥフツォフに生まれる。植字工として働くかたわら、南チェコの新聞で風刺画を描いていた。40歳で統合失調症を発症し、精神病院に収容された。
2012年、兵庫県立美術館の『解剖と変容』展で上映されていたドキュメンタリー映画『天空の赤――アール・ブリュット試論』に登場していたのを見た人もいるかもしれない。プラハの現代美術センターDOXで昨年行われたabcdコレクション展にも、作品が出品されていた。
享年66歳。Ať odpočívá v pokoji (安らかに).