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雨の指の

文章の練習。チェコを中心に、映画、美術、音楽のこと。

【映画覚書】The Reincarnation of Peter Proud

特に理由はないのだけれど、ここしばらく人間嫌いともいうべき気分にさいなまれている。人に会いたくないし、SNSで言葉も交わしたくない。だからすこしそういったことから撤退して1日中映画を観ていた。何もしないで寝ているよりはずっといい。英語のヒアリングにもなる。

観たものに関して少しメモをつけておくともっといいのかもしれない、と思って、はてなブログを始める。2年くらい放置したままのダイアリーもあるんだけれど。うまくこちらが続きそうなら、あちらもそのうちサルベージしよう。とにかく文章を書かないと少しずつ頭が腐っていきそうな、そういう気分でいる。

 

J・リー・トンプソン監督『ピーター・プラウドの転生』The Reincarnation of Peter Proud (1975)

大学教授のピーター・プラウドは奇妙な夢に悩まされている。自分が知らない誰かになり、美しい教会や橋のある見知らぬ街で、妻子とともに暮らす夢。真夜中、湖で裸で泳いでいるとき、妻がボートでやってくる。夢の中の自分は妻に何事かを謝罪している。「愛しているよ、本当に申し訳なかった。僕は酔っていて何をしたか覚えていないんだ」妻は答える「かまわないのよ、どうぞ上がってきて」彼は水から上がってボートに乗り込もうとするが、しかし次の瞬間、妻がオールを振り上げて、彼の頭を滅多打ちにする。彼は血も凍るような悲鳴を上げて死ぬ、遺体は水底深く沈んでゆく。夢はいつもそこで終わる。

精神科医に話をしてもらちが明かない、彼は夢を専門に研究している心理学者のところへ向かい、脳波の検査を受けるが、結果は「夢を見ているわけではない」とのこと。心理学者は言う「何らかの幻覚か、あるいは超自然的な現象が関わっているかもしれない」。

そのうち、ピーターは自分が何者かの生まれ変わりではないかと考えるようになる。夢に出てきた橋、教会、家屋を探して回るうち、マサチューセッツスプリングフィールドに全く同じ建築を発見する。そこでは30年前、テニスのうまい裕福な男ジェフ・カーティスが、夜の水泳の最中に溺死していた。妻と幼い子を残して。ピーターは彼が自分の前世の姿であると確信する。

スプリングフィールドには、カーティスの遺された妻と娘がまだ暮らしていた。ピーターは二人に会い、成長した娘のアンと恋に落ちてしまう。一方母親のマルシアの方は、自分が殺した夫を思わせるピーターを前に、徐々に精神のバランスを崩してゆく。

夢の中に登場する独特の形をした教会や家屋がほんとに美しい。無駄にテンポの遅い編集と相まって、観光映画のように見えてくる。夢に出てきた建物を探して街から街へ、彼女と喧嘩しながら放浪するシーンはずいぶん退屈。ピーター(マイケル・サラザン)はあまり頭の鋭い感じじゃなくて、どうも大学教授には見えない。